2016年7月28日、砺波商工会議所青年部創立50周年記念事業としまして、
「九代目市川中車(香川照之)氏 講演会」を富山県西部体育センターにて開催しました。
テーマ【挑戦】 来場者数1732人
◆何故、九代目市川中車氏を選んだのか?
“人生の挑戦”46歳という年齢で家業の歌舞伎の世界に飛び込んだ中車氏の生き様。
私たち青年部も会社勤めを辞めて家業を継いでいる会員が多く、これからの人生の歩む指針を探していました。中車氏の発せられる言葉からこれからの志や熱い想いを見つけたく、語っていただきたいと強く思いました。
次に、私たちの街砺波市には富山県無形民俗文化財に指定されている『出町子供歌舞伎曳山祭り』という祭りがあります。約200年以上受け継がれている市の財産です。
中車氏から歌舞伎について語っていただき、砺波市の伝統文化に関心を持ってもらうきっかけを作り、子供歌舞伎で地域を活性化させる手がかりを見つけたい、その想いで選考しました。
◆市川中車氏、初の一般者対象講演会
中車氏はこれまでに講演会の講師をされたことがありません。そして今後一切しないと仰っています。“最初で最後の講演会”、正に砺波YEGにとって特別な日となったのです。
この「特別」を生み出せたのは、私たち青年部のひとつの上記の想いからでした。
直接ご本人に逢いに行き、想いを届けることで感銘を受けていただきました。中車氏にとっての初めての講演会を私たちの想いで壁をこじ開け実現できた瞬間でした。
◆準備から当日まで
講演会当日は平日の13:30から開演ということで、来場者数が心配されましたが、1732人の方々にご来場いただきました。
ひとりひとりの胸に、中車氏にとっての歌舞伎の在り方、家業を継ぐということなど人生の挑戦する心を届けることができたと感じています。
講演会のフィナーレは中車氏出演映画「剱岳 点の記」の木村大作監督の言葉を引用して締め括られました。
『登るときは辛い。降りるときは楽だ。人生も一緒、辛いときは上がっている。楽な時は下がっている。私は辛い道と楽な道があったならば、辛いほうを選ぼうと思って実践しています。』
企画、準備を進めていく中でたくさんのことにぶつかり、思うようにいかないことが多々ありました。歌舞伎界と芸能界の両方の世界で多忙の中、マネージャーさんを通して何度も何度も交渉することに苦労しました。これもすべて私たち青年部にとっての挑戦だったのだと思います。苦しいときこそ成長していると改めて感じさせられました。
そして最後に、音響、照明、司会、ステージ・客席設営などすべて砺波YEG手作りの講演会を仲間と共に挑戦できたからこそ生まれた“絆”が一番の宝物です。