全国にも知名度の高い、青森県を代表する観光地「国立公園十和田湖」。
子供の頃に遠足で行ったり、彼女と初デートしたり、私たち青森県民にとって十和田湖は、特別な場所です。
かつては320万人あった観光客も、東日本大震災以降は激減し、抜き通りは、かつての賑わいもなく、廃業した施設が目立っています。
「私たちの故郷、十和田湖の観光を再生させたい」
この自然豊かな十和田湖の観光資源を活用し、地域活性化を図ることを目的と定め、誰でも気軽にできる「マラソン」に焦点をあて調査・研究を開始しました。
まずは仲間を作るため、市内に併存する「十和田湖商工会青年部」と、秋田県「かづの商工会青年部」、さらに青森県内の全YEGへ想いを伝えたところ、活動に協力をいただくことができ、大会実現と目的達成に向け、大きな第一歩となりました。
他大会の視察等、調査・研究を重ね「十和田湖マラソン大会」の計画立案を進めました。
・秋田県大川岱→青森県子ノ口までの2県を跨ぐコース約21km。
・スタートまでの移動と、ゴール後、特設会場までのランナー移動は、遊覧船を利用する
・給水所は、地元小中学生が担当(十和田第一中、十和田湖小中、秋田県小坂中)
・特設会場で郷土料理をお振舞いする
地域を巻き込み「文化」「観光」「スポーツ」「食」そして「おもてなし」をテーマに、地域の特徴を生かした、私たちだけの手作りマラソン大会を企画・提案しました。
しかし、地元住民や協力団体への企画説明会では「無理だ」と、私たちの可能性を打ち消してしまう厳しい声もありました。
①コース:地域住民の重要な生活道路であり、全面通行止めは出来ません。
②道路使用許可:青森県と秋田県の警察や振興局から許可が必要です。
十和田湖は、環境省の管理下にあり、国立公園の水準を保つため、マラソン大会の認可を得るのは非常に困難です。
③天候:遊覧船の運航条件は、濃霧・強風・高波が発生しないことです。
④極めつけの「クマ出没」。ニュース報道も増え、周囲から心配の声が出ました。
私たちは、関係者から頂いた課題解決に、知恵を出し、時にはアイディアを頂きながら一つずつクリアしていきました。
「第1回十和田湖マラソン大会」2016/7/10開幕。
全国から463名が参加。各商工会青年部、小中学校、県内YEGメンバーを含むボランティアスタッフ292名。沿道の応援者を含め1,000人を超える大会。
大会後、ランナーから「小中学生の応援に力をもらった」「来年も十和田湖を走りたい!」などたくさんの声を頂き、好評をいただきました。
そして私たちも、故郷の素晴らしさを再確認し、地域を支える青年経済人として仲間を信じ、積極果敢に挑戦することでさらに強くなりました。
2017年、十和田YEGはこのマラソン大会を全体事業とし、私たちの故郷を、みんなに好きになってほしいという願いを込めて、スローガン「いいね~十和田湖」のもと活動。
「第2回十和田湖マラソン大会」2017/7/9開催。
全国から413名のランナーが新緑の十和田湖を走破。ボランティアスタッフは283名。今年も各商工会青年部、小中学校、県内YEGメンバーから協力をいただきました。
この事業を通してわかったことは、「人づくり、仲間づくり」が活性化の第一歩だということです。
地域社会が一丸となって前向きに取り組んでいくことが、目的達成に繋がると思います。
もう一つは「故郷愛」です。
この活動で、子供たちが生まれ育った故郷を愛し、故郷の為に何ができるかを考えるきっかけになれば、未来の十和田湖活性化や、更なる観光ルートの開拓と強化に繋がるはずです。
だから、これからも「いいね~!十和田湖!」を合言葉に活動をしていきます。
故郷には、心に響く出会いが、ふれあいが、そして感動が待っています。
ぜひ私たちの故郷「十和田湖」にお越しください。心からお待ちしております!