岩国YEG(152名)は1月9日、サッカー元日本代表DFで周防大島町出身の岩政大樹さん(35)によるオープン講演会を開催しました。「未来への挑戦!めざせ世界へ!はばたけ子どもたちよ!」をテーマに、トップアスリートの生の声を聞き、学んでもらおうと企画。会場のシンフォニア岩国コンサートホールは、小中学生や高校生を中心にサッカー指導者や保護者ら計800人で埋まり、来場者は熱心に耳を傾けていました。
講演のタイトルは「No Pain, No Gain~経験を力に変える~」。岩政さんは小学生からサッカーを始め、岩国高校を卒業後、東京学芸大学を経て2004年、J1・鹿島アントラーズに入団。講演の中で、岩国高サッカー部時代にケガをしたことで自分と向き合い、大学でもサッカーを続ける決断につながったことにふれ、「あの時のケガがなければ人生は大きく違っていた。18年前に転機となった岩国で講演ができることに運命を感じる」と話し、この時からNo Pain(痛み)、No Gain(進歩)「痛みなくして進歩なし」という言葉を常に心に持ちながら歩んできたことを力強く伝えました。鹿島時代にはリーグ3連覇に貢献し、2010年のW杯南アフリカ大会で日本代表にも選出。不動のセンターバックとして華々しく活躍する裏で、ケガなどの挫折を繰り返しながら奮闘し続けたことを振り返り、『考える』『一生懸命(常に100%)』『続ける』ことの大切さを強調。そして、「日々考え、全力で努力し、自分らしく挑戦し続けることが大切。大きな壁にぶつかった時でも、自分に自信を持って頑張って」と呼びかけました。
講演後には質疑応答タイムもあり、小中学生や後輩の岩国高生らが積極的に質問。「子どもの頃に何を食べて大きくなりましたか?」、「憧れだったサッカー選手は?」、「試合中には何を見ながらプレーしていますか?」など、次から次へと挙がる質問に丁寧に応えていただき、子どもたちにとっても夢が膨らむ貴重な経験となりました。最後に岩政さんが執筆した「PITCH LEVEL」(直筆サイン入り)が抽選で10人にプレゼントされ、大盛況で講演会の幕を終えることができました。
私たちが経験したことのない、その道のプロフェッショナルが歩いてきた軌跡(努力、挫折、達成、進化)を知り、そして今何を思い、どう動くのか、生の声を聞くことを目的に開催した講演会。貴重な話の中で、子どもたちには夢が現実の目標に少しでも近づき、大人たちには次代を担う子どもたちにどう指導や教育するべきなのか、また、職場での人づくりや環境づくりなど、地域貢献やビジネスにも役立てるヒントにつながる経験になったのではないかと思います。
岩国YEGでは、創立35周年を迎える次年度に向けての準備がスタートしています。「サッカーでも人生でも常に先のことを考え相手の動きを予測し、行動する」という岩政さんの言葉を胸に、努力や継続することを惜しまず、新しい経験を積んで力に変えられるよう、会員が一丸となって取り組んでいきます。
岩国商工会議所青年部 指導力研修委員会
◆岩政大樹プロフィール◆
1982年周防大島町生まれ
小学生からサッカーを始め、岩国高校から東京学芸大学に進学。
卒業後、J1・鹿島アントラーズに入団。2010年W杯南アフリカ大会の日本代表にも選出された。現在、東京ユナイテッドFCの選手兼コーチとして所属し、講演や執筆活動など幅広く活躍中。