日本商工会議所青年部の活動による地域への経済波及効果 年間45億円に迫る

~地域経済の活性化に貢献する若手経営者の力~

日本商工会議所青年部(日本YEG)は、年間を通じた活動による経済波及効果について、初の調査を実施し、2024年度は総額45億円に迫る効果があるとわかった。

 この調査では、日本YEGが全国で開催する主要事業(全国大会、全国会長研修会、ブロック大会)における、宿泊費、交通費、飲食費などの総支出額を集計。また、開催地における関係業者への経済効果も分析した。

令和6年度 日本YEG各種大会の経済波及効果 総額:約45億円

各大会の詳細は以下の通り

中国ブロック大会 益田大会
2024年8月30日(金)-31日(土)
1億3,335万円
四国ブロック大会 善通寺大会
2024年9月6日(金)・7日(土)
1億3,528万円
東海ブロック大会 恵那大会
2024年9月13日(金)・14日(土)
1億3,679万円
北陸信越ブロック大会 花のまち五泉大会
2024年9月20日(金)・21日(土)
1億4,451万円
北海道ブロック大会 釧路大会
2024年9月27日(金)・28日(土)
1億7,506万円
東北ブロック大会 秋田おおだて大会
2024年10月4日(金)・5日(土)
1億5,114万円
九州ブロック大会 かごしま大会
2024年10月11日(金)・12日(土)
4億1,456万円
関東ブロック大会 ぐんま富岡大会
2024年10月25日(金)・26日(土)
3億3,136万円
近畿ブロック大会 江州ようかいち大会
2024年11月1日(金)・2日(土)
1億8,377万円
全国会長研修会 ふくしま郡山会議
2024年11月13日(水)~16日(土)
4億5,535万円
全国大会 ほとめきFUKUOKAくるめ大会
2025年2月12日(水)~16日(日)
22億2,662万円

大会の様子

調査内容

同調査は、開催地における参加者の

  • 交通費
  • 宿泊費
  • 飲食費
  • 物産展等での購買費

の直接効果、および開催地における

  • 飲食店への卸業
  • 物産店舗への卸業
  • 清掃等の管理費
  • 会場使用料

など関係業者への波及効果を計算に含む。

なお、活動に伴う税収等は含まれていない。

調査方法

  • 各大会開催後、参加者・関係業者へメール等によるWebアンケートを実施

▼地域経済へのインパクト

「第42回全国会長研修会 ふくしま郡山会議」の研修では、全国のYEGが地域の実情に即した多様な活動を展開していることが報告された。
特に「メンバー間の事業交流・事業紹介」「地域イベントへの出店・開催」は、YEGのビジネス活動の代表例であり、高い経済効果を生むことが確認されている。実際に、ある地域では2億円に近い取引高を記録するなど、地域経済への貢献が顕著に表れている。

 また、時代の変化に対応した新たな取組みとして、同業者のネットワーク形成、企業と求職者のマッチングイベント、DXを活用したビジネスマッチング、さらには地域密着型の婚活イベントなど、未来につながる事業がYEG発案で多く生まれている。日本YEGでは、こうしたYEG活動による地域経済への影響を可視化する取組みを進めている。

▼今後の調査計画と展望について

日本YEGは、今回初めて全国大会、会長研修会、ブロック大会の経済波及効果を調査し、その規模が45億円程度であることを明らかにした。

しかし、日本YEGの活動はこれらにとどまらず、役員会や各種会議、全国規模で実施されるECモール事業など、多岐にわたる。さらに、全国416のYEGが独自に展開する地域事業も含めれば、経済効果はさらに大きいと考えられる。
今後、日本YEGでは調査範囲を拡大し、地域レベルでのYEG活動がもたらす経済効果を可視化する。継続的なデータ収集を行い、日本全国のYEGが生み出す経済インパクトを総合的に把握していくことを予定している。