令和6年度日本YEG政策提言書を日商・小林会頭に手交

全国の若手経営者からの意見を集約し、提言に活かす。政策提言のノウハウを全国のYEGに共有する取組も始まる。

日本商工会議所青年部(日本YEG)は2025年2月15日(土)、第44回全国大会 久留米大会の記念式典で、政策提言書を日本商工会議所の小林会頭に手交した。

第44回全国大会 ほとめきFUKUOKAくるめ大会における政策提言書手交の様子

今年度は、政策提言を作成するにあたり、全国のYEGにアンケートを配布し、全国の青年経済人が抱える最新の課題を収集・ヒアリングした。また、後述の「政策提言書作成合宿」でも、全国から集まったメンバーとディスカッションを行い、課題を深堀りした。

これまでも全国のYEGから課題を収集していたが、今年度は規模を大きくしてヒアリングを実施した。 提言の概要は以下のとおり。

提言1  地方の人手不足解消
若者の地元定着を目的としたローカル有償インターンシップ制度の確立

提言2  子育て世代の働きやすさの実現
子育て世代の働きやすさを実現するための看護休暇、病児保育、病後児保育の充実

提言3  日本のものづくり技術の継承
中小企業が持つ高度技術を持続可能にする支援の促進

提言4  官民の人材交流による地方創生
地方の人手不足解消と官民の人材交流促進のための公務員副業・兼業の促進

2025年度の政策提言書全文は以下のとおり。

商工会議所青年部(YEG)は全国416商工会議所に設置されており、32,400名を超えるメンバーが活動している(2024年5月1日現在)。本年度の政策提言では、人手不足、ものづくり産業、官民連携など地方の課題を抽出し、政策提言書に盛り込んだ。

実践的な政策提言を学ぶ場「政策提言書作成合宿」などYEGが政策提言に着手しやすい環境づくりを推進。

日本YEGでは、政策提言を活動の根幹のひとつと定めている。

昨年度までは、各YEGが政策提言に着手できる環境を整えるために、全国の事例を紹介するイベント「郷創塾」やノウハウを持つ委員会メンバーによる「講師派遣」などを実施し、“きっかけづくり”を支援してきた。本年度はさらに一歩踏み込み、全国のYEGメンバーが集まり、実践的な政策提言の作成手法を学ぶ合宿「政策提言書作成合宿」を開催した。

「政策提言書作成合宿」は、2024年12月10日~11日に岡山県総社市で開催。

全国のメンバーから寄せられた「テーマの絞り方が知りたい」「提言書の具体的な作成プロセスがわからない」といった声を受け、ディスカッションからテーマのまとめ方、提言書の作成方法まで、2日間でゼロから完成まで理解できるプログラムを提供した。

合宿では、政策提言書の作成手順がイメージしやすいよう、「地方の人手不足解消」「子育て世代の働きやすさの実現」などテーマごとに分かれてディスカッションを行い、実際に議論を行いながら政策提言書作成のノウハウを学んだ。

「政策提言書作成合宿」で学んだメンバーが、自地域のYEGにその経験を持ち帰り、政策提言活動が全国のYEGに広がることが期待される。

さらに、日本YEGでは、各地域における政策提言事例紹介リーフレットの作成などの活動も行っている。

政策提言事例紹介リーフレット

今後も、日本経済の根幹を担う青年経済人として、新たな視点で政策提言を行うとともに、全国にその活動を広めていく。