白山YEG／いいとこ白山鉄道まつり2023

白山市では2013年当時、白山総合車両所の開所（2014）と北陸新幹線の金沢開業（2015）を控えていました。
白山YEGとして「鉄道のまち白山」を活かした、地域の賑わいを創り出すために何が出来るのかをテーマに議論を進めていました。
その後、予定通り2015年3月に北陸新幹線の金沢開業を迎え、金沢駅周辺を中心に多くの観光客が訪れる事になりました。都会などからの来県者により確かな経済効果が表れていましたが、白山市にその効果はほとんどありませんでした。

しかし、2017年に国が発足した「白山総合車両所を活用した産業観光の振興に向けたプロジェクトチーム」が設置される事になり、これまでの議論内容と単会内で作成していた要望案を取りまとめてきた成果である、政策提言書「『鉄道のまち白山』を活用した賑わい創出策～将来世代のために我々がやるべき一歩～」が完成し、白山市へ提出しました。

これがきっかけとなり、提言の中の一つ「親子が楽しめる体験型施設の整備」が実現し、白山総合車両所の隣に「トレインパーク白山（白山市立高速鉄道ビジターセンター）」が開業する事になります。
また、単会事業として提言の中から「集客力向上のためのイベント開催」を企画し、第一回目となる「いいとこ白山鉄道まつり2021」を地元松任駅周辺にて開催しました。
鉄道の魅力発信と住民への意識付けの実現を目標に開催し、約1,000人の方にご来場いただきました。
翌年の「いいとこ白山鉄道まつり2022」では会場を移し、白山総合車両所近隣の金城大学敷地内にて開催。
当日は予想の2,000人を超える約3,700人の来場者様をお迎えし、地域住民や鉄道ファンと触れ合う事ができました。

トレインパーク白山の開業を目前（2024年3月）に控えた今年、この施設が白山市の賑わい創出に重要な観光施設である事の周知向上と、改めて鉄道というツールそのものを学んで・楽しんで・体験してもらう事を目的として、同会場で「いいとこ白山鉄道まつり2023」を企画構成しました。当日はあいにくの雨模様ではありましたが、それでも約3,000人の方にご来場いただきました。
実施したアンケートでは施設の開業を知らない方がやはり一定程度おり、今回の事業を行なった事で、目的であった周知向上と来場者が楽しく過ごす空間づくりに一役買う事ができたのではないかと思っています。

他県への視察から始まり、様々な議論を経て政策提言書を作成し白山市へ提出。その後は、計３回開催した「いいとこ白山鉄道まつり」から体験型施設「トレインパーク白山」の開業。足かけ10年に及ぶ「鉄道のまち白山」発信の活動は、これからの白山市の賑わい創出と活力ある地域づくりに貢献できたと確信します。

※担当委員長所感：2022年開催時の来場者数約3,700名を超える5,000名を目標に、前回よりも大学敷地内を広く使用し、トレインパーク白山の最新情報をまとめたコーナーや、子どもたちが簡単で楽しく遊べるアトラクションを配置しました。
残念ながら当日は悪天候で、予定していた配置の急遽変更を余儀なくされましたが、そんな中でも3,017名の方々にご来場いただく事ができました。
鉄道の持つ魅力がいかに人を惹きつけるのかを知る事が出来たと同時に、これからの白山市の地域活性にとても重要な観光資源である事も確認できた事業でした。

実施アトラクション一覧

トイレール　巨大で迫力あるトイレールを展示。プラレール車両を持ち込んでの自走可。
Ｎゲージジオラマ運転体験およびシミュレーター　本格的な鉄道模型とTVモニターで運転手気分を味わえる運転体験コーナー。
北陸大ジオラマ　プラレールを使用して北陸３県を繋いだ、鉄道路線展示。北陸新幹線・在来線・地方沿線の駅名表示や線路を表現する。
ビジターセンター紹介コーナーおよび鉄道写真展　開業前の最新情報を写真と映像で届ける。また、白山市の鉄道の歴史を伝える。
ミニ新幹線乗車会（かがやき・ドクターイエロー）　大人気のミニ新幹線に乗って楽しむ。
鉄道ぬり絵　鉄道に関する３種類のイラストに色を塗って、ぬり絵を完成させる。
鉄道ダンボール工作キット　ダンボール製のキットを完成させる。お家へ持ち帰っての製作も可。
駅弁販売　秋に食べたい、美味しい駅弁の販売（北陸３種・県外３種の計６種）。
“てつどうとしょかん”と学生による読み聞かせ　金城大学短期大学部幼児教育学科の学生による、鉄道関連のミニ図書館設置。また、絵本を使った学生による読み聞かせコーナー（対象：子どもたち全般）。
鉄道カードゲーム　机上に配置し、自由に遊んでもらう（かるた・神経衰弱など）。
石川県北陸新幹線PR　石川県庁企画課による北陸新幹線石川県内全線開業のPR。チラシの配布と簡単なクイズに答えて、非売品ノベルティを配布。