このページは過去の情報が掲載されており、現在では正しくない場合があります。
最新の情報は、日本商工会議所青年部公式サイト、もしくは日本YEG会員向けニュースサイト「翔生」をご覧ください。

日本商工会議所 全国商工会議所青年部連合会 Young Entrepreneurs Group http://yeg.jp
ホームホームサイトマップサイトマップお問い合わせお問い合わせ
 
YEGとは
スローガン・所信
組織
事業計画
年間スケジュール
事業情報
翔生online
関連リンク
集い掲示板
ライブラリ
全国商工会議所青年部連合会事務局: 〒100-0005東京都千代田区丸の内3-2-2日本商工会議所内 TEL:03-3283-7846 FAX:03-3211-4859
メルマがアイコンメールマガジン登録:
解除|過去のメールマガジン
事業情報

鳥取県・片山知事様と商青連・鈴木会長の対談

<<前へ ページ[ 1 ][ 2 ]

鈴木 

 全国に商工会議所そして青年部のネットワークがあるんですから、地域を越えてインターンシップが出来たらいいですね。

 

片山

 企業の皆さんもインターンシップを受け入れて、一定期間働いて貰えば、経営者から見て欲しい人材と要らない人材がわかりますよ。学生と経営者、お互いの意志が合えば、そこで就職を決めたらいいと思いますよ。そういうのを商工会議所青年部の活動の一環として確立されたらいかがですか?

 

鈴木

 「官」「民」「行政」「国民」「住民」など、社会を構成するいくつかの要素があって、皆それぞれその枠の中で物事を考えて行動をしてきましたよね。しかし最近では、その枠の中だけでは解決できない問題が、どんどん広がっているように思います。もっと枠を越えて、考え行動しなければいけないような気がしてなりません。  一つの流れとしては、NPOとかコミュニティービジネスといった形が出て来ましたが、そういうことが一番出来る組織が「官」でもなく「民」でもない『商工会議所』ではないかと思うんです。行政では「お金がない」。民間は「儲からないことは絶対やらない。」昔の景気のいい時はメセナも少しやっていましたけど、今そういう状況ではないですからね。でも確実にその狭間で社会の問題は膨らみ続けている。商工会議所も、今のサロンじゃいけないんじゃないかと思っています。

 

片山

 的確な現状認識、問題意識を持たれているなと思いますね。商工会議所は、本来は会員の組織ですよね。その会員自身が伸びてゆくのが、表現悪いかもしれませんけど、会員である企業が儲かる、発展する、それが一つだと思うんですね。その会員が活動している基盤が地域、その地域が経済的にも産業的にも発展していく、そういうことに貢献するのが商工会議所だと思うんです。
 ところが、商工会議所の会員だけで、組織としての会員はそれぞれ会社を経営されていますからに専従はできないので、職員を雇って事になりますね。そうするとね、どうしても官僚主義、お役所的になるんです。原点に戻って、本来の会員企業の発展のため、会員企業が儲かるそのための条件作りや相互扶助、それから会員企業が目指している地域の経済的な発展を目指す、そういう事をして貰いたいですね。

 

鈴木

 私達は青年部ですが、年齢は35歳くらいから55歳、ちっとも若くはないですよ。名称が青年部なので、どうしても、自分たちの意識の中でも、遠慮してしまったり、ある意味甘えてしまったりする部分もあるのかなぁと思います。
 世界的に見れば、40代と言えば、カルロス・ゴーン氏始めトップの年代になっているわけですし、自分たちもいつまでも甘えていてはいけないと思います。先輩を敬うことも大切ですが、私達が商工会議所の中で主たる部分で仕事をさせて頂かないと、商工会議所も変わっていかないと思いますね。

 

片山

 全く同感です。現在のように困難な課題が多くては、前例踏襲や協調、調整だけでは動かない、切り開かれませんよね。前例を破り新しい課題に挑戦する変革の時代ですから。歴史的に見ると安定した時代は、やはり経験豊かな人で良いのですが、変革の時代は若い人が活躍しているんですよね。商工会議所の青年部は中堅ですから、中心になっていいと思いますよ。今の親会の方々には、耳が痛いかもしれませんけどね。青年部が親会になるぐらいの会にされたらいいと思いますね。

 

鈴木

 青年部には、年齢制限があるので絶えず新陳代謝が行われる魅力もあるのですが、時々、青年部や女性部という存在を疑問に思うことがあります。何故年齢や性別で役割を決めなければいけないのかって・・・。

 

片山

 結局、青年部とか女性部というのは、一種の隔離政策なんです。組織の親会の方が、古い体質を持っている時に特徴的に見られる傾向です。青年部の方では新陳代謝があり情熱の発露があるけれど、親会の方は、そういうその情熱の発露がないとすればそれは全体として大きな損失です。青年部とか女性部とか、そういうものを全部融合してしまって、親会自体が青年部の人たちも女性部の人たちも活躍できることが本来の組織だと思うんです。
経営者側から見渡すと世の中全部が顧客でしょう。そうすると男女半々、老若男女いるわけですね。そうすると、企業経営者の集まりすなわち商工会議所のような組織は本来、老若男女の声がちゃんと反映される組織でないといけないと思います。

 

鈴木

 私達は商売の前戦にいますが、お客様のために仕事をしていると思いつつ、いつの間にか自分達の楽な方、都合のいい方へシフトしていく傾向があるようです。だんだん視野が狭くなってくるんですね。商工会議所青年部に入ってとても有り難いのはいろんな人と出会い、活動していく中で、自分や自分の商売のことを見直すことができることですね。

 

片山

 おっしゃる通り。お役所も全く同じなんですよ。本来住民のため、国民のために役所があるはずなのに、実は自分たちの都合で物事を考え、行動するという傾向があるんです。それを防ぐのが情報公開です。情報公開をやって透明性を高くする、これによって組織の閉鎖体質や内向きの論理が改善できるんですよ。
情報公開とは良い意味で見張られることです。国民のため住民のためとか言いながら、実は自分たちのためにやっているという事がバレてしまうんですよ。常に外からチェックされる、それが本質を誤らない。住民のため、国民のためという本来の目的をはきちがえない、持続させる事の大きな力になるんです。それは、商売でも同じだと思います。顧客のためという本質を見失わない。
もう一つ、「商工会議所青年部の活動で視野が広がる。」その通りだとは思います。我々もね、一生懸命鳥取県の中で仕事をしていますけど、ついつい井の中の蛙になる恐れがあるんです。出来るだけ幅広く「よそを見よう」、いろんな自治体の経験や情報を取り入れようと思っています。

 

鈴木 

 こういう時代だからこそ、視野を広く持って、知恵を集めたり、力を束ねたり、お互いを活かし合うことが、政治にも商売にも必要なのでしょうね。
本日は本当にありがとうございました。

 


<<前へ ページ[ 1 ][ 2 ]
ページの一番上へ↑
COPYRIGHT (C) 2003 YOUNG ENTREPRENEURS GROUP. ALL RIGHTS RESERVED.