セーラさんの活動やその方法は、私たち日本人自身が見失ってしまっている、見過ご してしまっている、粗末にしてしまっている日本人の良さ、日本文化の素晴らしさを掘り起こし、私たちに問い掛けてくれています。
お話で特に印象深かったのは、「視点を変える」ことと、「『らしさ』を磨いて表現する」の大切さの2点でした。
「視点を変えること」とは、「モノ・コトを評価する時にはいろいろな種類のものさしを持つこと」と言い換えられるかも知れません。全く異なる環境に育ったアメリカ人の視点には、私たち自身のことでありながら、私たちには見えなくなってしまったものが見えている。絶えず外からの視点、例えば、「お客様の視点」から自社を見ることの大切さ。自分たちにとってはあたりまえの風景は、お客様にとってはとんでもないことかも知れない。自分たちの物差しを一旦脇に置いて、お客様の物差しと持ち替えてみると見えなかったモノ・コトがきっと見えてくるはず。
また、「どういう長さの物差しを使うか?」、言い換えれば、「どういう時間軸でモノを見るか?」も同じく大切です。今日という日、今週、今月、今年というものさしと同時に、いかに100年の計のものさしを持ちうるかが今の日本の経営に求められています。大切なのはバランスだと思います。
もうひとつのキーワードは「らしさ」。インターナショナルとかグローバライゼーションの世の中で、大切なことは「英語ができること」(もちろん英語が出来なくてはしょうがないですが・・・笑)ではなく、「英語を使って伝えるべきことを持っている」かどうかです。国際社会の中で伝えるべきもの、それはまさに「日本らしさ」「自分らしさ」です。 |