前回の連載では、成功するための10のステップというテーマで書かせていただきました。少しだけ10のステップをおさらいしてみます。
①情熱を燃やす
②相談する
③商品ストーリーを作る
④他とは違うところを探す
⑤ビフォーアフター
⑥声を聴く
⑦動画を作る(動画で50%の法則)
⑧宣伝する
⑨スタートダッシュ(3日で30%の法則)
⑩感謝と同時に現状を伝えて協力をお願いする
これが10のステップでした。今回は、この10のステップのうち②~⑥にあたる商品の売り方を考えるを書いていきます。クラウドファンディングで重要なのは、クラウドファンディングで集めた資金を活用して、今後も商品の販売を継続していくということです。クラウドファンディングで目標金額を達成した方でも、その後の売り方に悩んでいる方が多くいらっしゃいます。クラウドファンディングで目標達成することが目標になってしまっていないでしょうか。そうならないためにも達成後の商品の売り方を見据えての商品開発が必要です。
②相談する
商品開発の初動で重要なのは、確かな第3者の目です。これだ!と思って商品開発をしたところ、意外な弱点や失敗がひそんでいることが多くあります。このため第3者に相談する場所を決めることから始めます。相談相手としては、
A 商工会議所
B 経営相談所(よろずもしくは〇〇ビズ)
C 銀行
D コンサルティング
があります。A~Dのうちいろいろと一長一短があります。有料や無料の違いや専門的な知識の差などです。いろんな人と話をしてみて信頼できる人に相談してください。ちなみにおんぷトランプは、今はやりのSeki-bizに相談しました。(関商工会議所との連携機関でもあるため)f-bizを皮切りに全国の自治体から熱望されている〇〇ビズ。補助金・助成金のお勧めは一切せず、自力で売り上げをUPすることに特化している相談所とも言えます。もしお近くにあるようでしたら、一度ご相談してみてください。
〇〇ビズが詳しく書かれた朝日新聞の記事:http://www.asahi.com/articles/ASJD7519WJD7OBJB00D.html
ちなみに、おんぷトランプをセキビズに相談して進化した箇所は以下の点です。
1商品名(Nort Cardという名前から分かりにくいのでおんぷトランプへ変更)
2キャッチコピーの改善(使うシーンを想定したキャッチへの変更、音楽が苦手な人でも大丈夫といった文言追加)
3ビフォーアフターの追加(この商品を使用するとどんなことが学べるのか)
4ユーザーの声を追加(試作品を使ってみてのユーザーの声を掲載)
5パッケージのアドバイス(パッケージの必要要素など)
6プレスリリースの配信や広報支援(この商品単体ではないですが、2回ほどメディアに掲載いただきました)
③商品ストーリー
まずは、この商品がなぜこの世に生まれたかを十分に分かりやすく説明できるようにまとめます。そのことによって、「なぜ今なのか」、「誰をターゲットとした商品なのか」がするっと出てきます。例えばおんぷトランプの場合、
音楽って楽しいけど日本は聞く人多いよね。演奏する人なんで少ないのか?
音符読むときにつまづいている人多いね。
ゲーム感覚で読めるようになれば、演奏できるようになっていくだろうし、音楽をもっと楽しめるようになるんじゃないかな。アナログゲームのほうが親子のふれあいもできるし。
という感じでおんぷトランプが生まれました。VRの進化など一人でできるゲームが今後増えていきます。でも親子の触れ合いやコミュニケーションをしながらやるゲームは集中力が増しますし、学力も落ちません。今だからこそ親子とできる音楽ゲーム、子育て世代の親子に使ってほしい。というストーリーを作りました。
ここまできて、ようやく鍋にする材料がそろった段階になります。味付けをして煮込まなければ料理になりません。味付けとしては、「共感化」という味付けです。
最近、商品が売れる仕組みとして、「共感できるストーリーがあるかどうか」が重要になってきています。商品の社会的な意義だったり、熱い思いの部分です。北風と太陽でいうと、機能紹介などが北風とすると、太陽の部分にあたります。おんぷトランプの場合は、「音楽を楽しむ子供達の生き生きとした笑顔を日本中に広げたい」としました。
④他とは違うところを探す
最近、購買行動として代表的なのは、
①ネットで検索(ストーリーなどの確認・類似商品の調査)
②実物を店舗で見学
③ネットで価格を比較
④購入
といったことが多いようです。特に高価なのものは②を行いますし、安価な消費財については②は省略されます。昔と違いネットに掲載されている情報は信頼されている傾向があります。特に使用したユーザーの声は信頼される傾向があります。ここでユーザーの購買行動にならうと、少なくともネットで類似商品の調査をしてみることが重要です。よほどの発明でない限り類似する商品を見つけることができます。類似商品と自分の商品のどこが違うのかを比較分析してください。特にユーザーが決め手となる部分をしっかり踏まえる必要があります。ただ客観的に商品を見ることができないことケースも多いと思いますので、ここは第3者である相談相手と一緒にしっかりと検討をする箇所になります。
⑤ビフォーアフター
セキビズに相談して最も良かった!と感じたのが、このビフォーアフター分析でした。このビフォーアフターは「大改造!!劇的ビフォーアフター」という番組の通りの商品ストーリー作りをすることです。こんな状態だったのに商品があることでこんなにも変化しましたというストーリーです。おんぷトランプの場合、下の⑥と一緒にユーザーさんに語ってもらっています。
⑥声を聴く
④で書いたように、ユーザーの使用感という情報はインターネットの中でも信頼感のある情報となっています。そこでユーザーの声を聞きに行きましょう。できれば友人から、まったく知らない人まで。率直な感想、使用するかどうか、価格などです。そしてもしクラウドファンディングやるからよかったら協力してねと一言つければ一石二鳥です。この声をもとに商品を微調整していきます。
②~⑥で掲載する商品内容が決まりました。あとはこれをベースにクラウドファンディングサイトに掲載して申請していきます。次回は最終回「広める」です。
おんぷトランプ目標金額を達成しました!
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